チーフ技術アドバイザー・AGEST Testing Lab.所長メッセージ
これからのソフトウェアの品質を支える、
新しい人材の入社を嬉しく思う
高橋 寿一チーフ技術アドバイザー
AGEST Testing Lab.所長
AGEST Academy学長
情報工学博士。フロリダ工科大学大学院にてCem Kaner博士、James Whittaker博士にソフトウェアテストの指導を受けた後、広島市立大学にてソフトウェアテスト研究により博士号取得。米国Microsoft、SAP Labs、ソニー株式会社を経て、株式会社AGEST 取締役 CTSO、AGEST Testing Lab.所長及びAGEST Academy学長を兼任。 情報処理学会及びIEEE会員。著書に「知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 【改訂版】」 「ソフトウェア品質を高める開発者テスト 改訂版 アジャイル時代の実践的・効率的なテストのやり方」があり、 技術書然とした堅苦しさのない軽妙な語り口に心くすぐられるユーザーも多い。
動画内記載の役職名は2023年時点のものであり、現在の役職名は以下の通りです。
・チーフ技術アドバイザー(Chief Technical Advisor)
・AGEST Testing Lab.所長
・AGEST Academy学長
QA業界の抱える課題
ユーザーに品質を
どう伝えていくか
QA業界において現状課題は沢山あると思っています。昨今、銀行や携帯電話などが障害で一日二日以上止まってしまいました。一般の人々が理解できないところで問題が起こっているということは、彼らが理解できないところで彼らの財産や時間が失われているということ。全く分からないところで起こっている問題を僕ら専門家がどう防止していくのか、また一般の人々にどう伝えるかというのが実は重要だと考えています。
ソフトウェアの品質もしくはソフトウェアが肥大化する中でやはり問題は起こる訳で、その中でAGESTとしてどうやって防止していくか。ただ絶対に防止することはできないのです。技術や時代のファンダメンタルがあり、ユーザーの方々にどうソフトウェアの品質が良いのか悪いのか?悪い場合にはどう伝えていくかというところが今後は多分重要になっていくのかなと思っています。
QAにおいて大事なこと
フレキシビリティと
新たな技術のキャッチアップ
ソフトウェアが肥大化していく、時代が進化し、ソフトウェア品質を担保できなくなってくるという中で、人材はただテストしたり、ただ品質を保証するだけではなく、様々なケースに合わせて一体どのようにすればお客様が困らないであろう、もしくはどうやったらお客様の損害を最小にできるだろうというところをやはりフレキシブルに考える必要があると思っています。エンジニアというのはフレキシビリティが重要ですし、その中で新しい技術に対してちゃんとキャッチアップするということが僕は重要だと思っているのでその二つをやはり常に勉強して努力することが重要だと考えています。
QAエンジニアの良さ
価値の廃れない技術を
蓄積していく
個人的にQAエンジニアになって良かったと感じることは、学んだスキルをどの会社でもどの場面でも使える点です。ソフトウェアエンジニアとQAエンジニアってかなりの数がいるのですが、ソフトウェアエンジニアいわゆるコードを書くエンジニアというのはやはり進化が早いのでかなりすごいサイクルで勉強しなければいけません。QAエンジニアも勿論勉強しなくてはならないのですが、昔学んだスキルを捨てる必要はないです。しかし、プログラマーの場合は昔書いたプログラミングのスキルを捨てる必要が出てくるかもしれません。その点、QAエンジニアは技術が蓄積していってその価値があまり廃れないっていうところが個人的にはQAエンジニアのおいしいところなのかなと思っています。